五つ屋根の家

敷地は、奈良市西部郊外に位置するニュータウンに位置する、ひな壇上の住宅地の一区画。西側に全面道路5mがある。家族構成は母・本人・娘2人の四人構成。施主は十数年当地に暮らしていたが、母を引き取り同居するにあたり、既存建物が狭く老朽化していたので、これを機に全面建替えを計画した。
施主の要望は大きく分けて
- 家族全員が集うスペースを確保すること。
- 吹抜け空間を取ること。
- 母の部屋を1階に取ること。
ということであった。この要望を踏まえ、コンセプトを以下のように策定。
- 全員が集う場(居間)を建物中心に設け、その上部に吹抜け空間をとる事により、1・2階の空間に連続性を持たせるとともに、2階吹抜け部に面して廊下を配し1階より気配を感じられるようにする。
- 成人4人の住まいであり、一人一人が個室をもち、プライバシーを大切にする独立した存在であることを4つの切妻の屋根により形態的に表現する。
- 1階の居間の南側に大きい木製デッキテラスを設けることにより、庭に半内部的空間を取り、その前に亡き父の好きだったソメイヨシノを植え春には2階廊下や居間より花見できるようにする。
- 2階の個室はそれぞれ専用の広めのバルコニーを設けそれぞれの外部空間をとる。
- 近隣に対し開放的にするために道路側に対し門扉・堀・フェンスを無くし低めの生垣と、チェーン程度とする。
- 既存の植栽を生かし、八重桜・イロハモミジ・サツキ等は工事期間中移植とし、再移植とする。
以上のコンセプトを踏まえ明るい室内、季節を知らせる植栽,吹き抜ける風、開放感のある住まいを感じさせる住宅を創造した。

設計概要
「五つ屋根の家」
所在地 奈良県帝塚山 主要用途 専用住宅 家族構成 施主
施工
岩崎工務店
構造・工法
主体構造 木造 基礎 RC布基礎
階数 地上2階 軒高 7,300mm 最高の高さ 9,300mm
敷地面積 165.35m2 建築面積 81.29m2 建蔽率49.17% 許容50%
延床面積 132.23m2 容積率 79.97% 許容80%
敷地条件
地域 第一種住居専用地域 道路 全面道路幅員 5m
外部仕上
| 屋根 | 彩色石綿スレート瓦一文字葺・一部シングル葺き |
|---|---|
| 外壁 | サイディング横張り |
| 開口部 | アルミサッシュ 内部仕上 リビング・ダイニング [床] ナラフローリング厚12 [壁] PB厚12の上和紙クロス貼 [天井] PB厚9の上和紙クロス貼 |
| 和室 | [床] 畳敷 厚60 [壁] PB12 和紙クロス貼 [天井] 化粧プリント合板底目地透し張 |
| 玄関 | [床] 磁器タイル200角貼 [壁] PB厚12の上 和紙クロス貼・一部和紙入りガラス [天井] PB厚9の上 和紙クロス貼・一部和紙入りガラス |
| ホール | [床] ウィルトンカーペット敷 [壁] PB厚12の上 和紙クロス貼・一部和紙入りガラス [天井] PB厚9の上 和紙クロス貼・一部和紙入りガラス |
| 洋室 | [床] ナラフローリング 厚12 [壁] PB厚12の上 ビニルクロス貼 [天井] 化粧石膏ボード |
